Monthly Archives: 9月 2014

自分の自由も人の自由も大切にする生き方。それが『ひとりぼっちを笑うな』。

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人付き合いが下手で生きづらさを感じている人へ

これはkindleで読みました。
たくさんハイライトしてしまった。
うんうん、そうそう、と思うところがたくさんありました。

久々に、いい本を読んだなあと思いました。
それから、そうか、私の感じていたことはこういうことだったんだ、と人の口から聞いて自分のこころの中がわかったような気がしました。
周りから見ると、人付き合いが苦手には見えなそうな人でも意外とこころの中は違ったりしますよね。
ほんとうは人付き合いに苦痛を感じている、無理をしている、という方にぜひ読んでいただきたいと思いました。

自分の時間も、人の時間も大切に

一人が好き。
自由が好き。
だけどそれは、人と一切コミュニケーションをしたくない、とイコールではないのです。
決して、孤独を愛しているわけではないのです。

自分の時間を大切にしたい、だから人の時間も大切にする。
だけど人間嫌いではないので、人とのコミュニケーションも取りたい。
とはいっても、集団で群れたり、無理してまで誰かと一緒にいる必要性は感じない。
あくまでも、お互いのタイミングがあった時に、お互いの自由を束縛しない程度にコミュニケーションを取りたい、ということなのですが、もしかしたら”誰かと常に一緒にいないと不安な人”や”スケジュールが常に埋まっていないと不安な人”からは理解されないかもしれません。

でもいいのです。

ひとりでもいいじゃない

友達がたくさんいることがいいとされる風潮に生きづらさを感じている方、ぜひこの本を読んで、「人には人それぞれの生き方がある」ということを再認識されるといいと思います。

人に迷惑をかけないことをポリシーのひとつとする蛭子さんの様に、自分の生き方を大切にし、他人の生き方も尊重する、ということが本当の自由な生き方なのだと思いました。



2014/09/23

最後まで読んでようやく分かるタイトルの意味『インシテミル』

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超古典的なテーマなんだけど

閉ざされた空間で1人1人殺されていく…この超古典的なテーマをどう面白く読ませるのか。今回は1人1人に与えられた凶器が違うのだから、それを見せ合えば一目瞭然、お前が犯人だ!で終わってしまうではないか…などという私の心配は杞憂だった。やはり、一筋縄ではいかない展開が待っていた。

なんといってもこの作品の面白さは古今東西のミステリとの絡みだろう。各自に割り当てられた鍵のかからない個室には“おもちゃ箱”が置いてあり、その中には凶器とその出典、殺害方法が記された〈メモランダム〉が入っている。これが必ずしも出典が正しいわけでもなかったりするのだが、古今東西のミステリをどのくらい読んでいるのかによって面白さが変わってくる作品なんだと思う。ミステリが好きで、いろんなジャンルの作品を読んでいる人にはそういう面白さもあるだろう。

やはり、してやられてしまった

私は結局犯人がわからなかったから、してやられたということだが、主人公・理久彦の楽天家ぶりが作品全体を陰湿にせず、むしろゲーム感覚(その方が恐ろしいか)で進んでいくかのようで重苦しくなることなく読めた。

面白かったのだが、惜しむらくは、時給11万2千円という高額バイトを募集した雇い主の目的がよくわからないので、このメンバーが集められた理由もぼやけていること、閉ざされた空間の恐怖はわかるけれども、そう簡単に殺人が起きるものかな、という感じがしなくもない。

とはいえ、この厚さの本を一気に読めたのだから満足であるよ。

映画もあるよ

映画はまだ見ていないが、登場人物と映画のキャストは必ずしも一致していないようなので、こちらも興味深々。

 

2014/09/11

電車で読むのは危険な『人生激場』

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劇場じゃないよ、激場だよ

タイトルがいいでしょう♪

私も妄想家であるが、この人は筋金入りの、しかも愛すべき妄想家だ。
とにかく、電車で読むのは危険な1冊である。

サッカー・イングランド代表のシーマンに始まり、ドイツのカーン、アントニオ・バンデラスなど数々の美しい男たちに思いを馳せる(基本的には胸毛のあるラテン系の美男子がお好きらしい)。
夏のリゾートでは、海の男とのひと夏のバカンスを夢見ながらも見事に砕け散る。

個性的な友人たちとの関わりも楽しいし、この人にかかると、ありふれた日々の出来事がすべて面白おかしい出来事に変化してしまうから不思議だ。

電車で読むには吹き出しに注意。

時たまぷはっと笑ってしまうところがあるので、人目のあるところで読むなら注意が必要。洗剤のCMひとつとっても、そこまで深く読めるのか!とその着眼点の素晴らしさを賞賛せずにはいられない。

妄想家にとってはその思いを共有でき、かつ、ああ、この人とじかにお話ししてみたい、と思わせてくれる、シュールなエッセイでした。

これと対比して読むのにオススメなのは、『天国旅行』。
人生に絶望した人たちの短編集。
重苦しい話のはずなのに、どこか救いを感じるのは筆者のあたたかみか。

同じ作者の作品とは思えないぞ。

2014/09/08