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小説ならではの作品だと思っていたら映画も面白かった『ハサミ男』

time 2014/07/06

『ハサミ男』殊能 将之 講談社文庫

この不穏なタイトル、とても期待してページを最初にめくったのは2005年。今読み直してもおもしろい。

読んだあとに、この小説が映画になる、と聞いて驚いた。

この作品は著者のデビュー作で(これがデビュー作!?という出来。さすが1999年メフィスト賞受賞作)読んだことのある人ならばわかると思いますが、これをどうやったら、映像化できるんだろうと考えましたよ。最初に読んだときには、小説ならではの楽しみというか、映像では絶対に表現できないおもしろさだろうなあと考えていたから。

結構厚い本ですが、先が気になってスイスイ読めてしまいます。メインテーマは、刃の先をわざわざ研いで細らせ、それを首に突き立てるという「猟奇殺人」ですから結構えぐいのですが、捜査をする刑事さんなどが結構憎めないキャラクターだったりして、楽しく読むことができるのです。

私が想像したハサミ男は・・・色白、少し小太り、メガネをかけてる、年齢は20代からいっても30少し過ぎたくらい・・・そう、秋葉原なんかによく通ってそうな風貌。なんとなく、猟奇的な殺人犯にぴったり!?普段はおとなしくてどちらかというと目立たない、いわゆる「普通の人」。たぶんこれを読んだ人はそんな感想を持つのではないかなあ。

捜査をする刑事の視点と、ハサミ男の視点の両側から話が進んでいきます。同じ場面でも見る角度が違うとおもしろいものです。ハサミ男は自分がやっていない殺人が「ハサミ男」の仕業としてマスコミに取り上げられ、真犯人を探そうとするのですが、なんだか自分がハサミ男になったような気分で読めたりして。

映画の方は、賛否両論ですね。映画は映画として面白いけど、やはりこの作品のすごさを映像化するのはちょっと難しかったのかなと思う。しかしながら「別物」として見れば、ハイ有人の演技も素晴らしいので、それなりに楽しめるのではないかと思います。

映画には麻生久美子さんが出演してらっしゃいますが、麻生さんといえばこちらの作品もとてもいい作品ですよ。

『夕凪の街、桜の国』

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