映画化したのかこれを、と驚いた『果てしなき渇き』

ちょっと、胸が悪くなるよ・・・

衝撃的なプロローグから胸をえぐられるようなあらゆる暴力のオンパレード。「このミス大賞受賞」という帯にひかれて買ってみたものの、何度途中で読むのをやめようと思ったか。

元刑事の藤島は元妻からの連絡で行方不明になった娘を捜し始めます。しかし、元刑事とは思えないほどあまりに常識はずれで暴力的で、しかもなんだか性欲の固まりのようなこの男にまったく共感ができません。親ならもっと他の心配の仕方があろうかとも思いますが、離婚したのも警察を辞めるはめになったのも自業自得だと納得するほどまあ中身はぼろぼろの男ですね。

映画では、この男を役所広司さんが演じるのね。

しかも描かれているのは、世の中の悪という悪を集めたかと思えるような裏社会。こんなものがほんとにあったらどうしよう、あるとするなら、死ぬまでそんなものとは無縁でいたいと思う、言葉では表現しきれない不快感があります。

この話に、救いはあるんだろうか。

それでも読んでしまったのは、娘の加奈子がどうしてそんな裏社会とつながりをもつようになってしまったのか、どうしてそこまで冷徹な人間になってしまったのか、3人の子をもつ親として興味があったからかもしれません。

この小説の行き着く先は、どこかにほんの少しでも救いはあるのか、吐き気がするほどの暴力描写に耐えながら(笑)最後まで読んで・・・
せっかく買った本を途中でやめることはほとんどないので、がんばって最後まで読みました。

ああ、全てはこの最後のページのためだったんだな、と納得しました。この父親はとんでもない馬鹿で救いようのない親父だと思いますが、この男なりに娘を愛していたんだとわかりましたよ。

激しい暴力描写はとてもとても、と思う方にはおすすめできないんですが、ただ、読み始めたら最後まできちんと読んだ方がいいと思います(途中でやめると不快感だけが残るので)。最後まで読むと、ほんのちょっとだけ気持ちが持ち直しますよ。

映画は大筋原作通りのようですが、どうだろう、何を表現したいのか正直よくわからんです。たぶん、見に行かない。


2014/07/18

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